2007年05月29日

『透明な10年』を総括、荒木スミシ



明な十年を総括する作家、荒木スミシ

※この文章は、兵庫県在住の作家、荒木スミシの依頼による掲載です。

 お世話になります。荒木スミシと申します。

 神戸児童連続殺傷事件から
早いもので10年を迎えます。
私の著書である
「シンプルライフ・シンドローム」が
事件の原作だと、報じられてから
10年でもあります。

 小説は00年、幻冬舎でメジャー出版され、
各誌で取り上げられました。
書かれているのは当時では
「一部の若者たちの現象」と思われていた
「透明=心の不安定さ」です。
しかし07年となった今や、すでに
この「不安感」は「当たり前」となったように
思えます。
言わば、現代の「心の不安定さ」の原型を
予知するように書かれたこの小説を作者としては、
再度、現代に問い直してみたい気持ちです。

 10年が経ったということで、10年分冷静に
事件のことを語れるようになった、あるいは、
見えてきた部分もあります。
そこでまずはWEB上に
「10年目の透明な存在」という企画を
立ち上げることとしました。

 以下がURLになります。
もしお手持ちの媒体/サイト/口コミ……など
にてご紹介を賜れれば幸いです。
「10年目の透明な存在」Web site

sumishi/tomeibana






●プランニングポイント

経済には「失われた10年」という用語がある。
しかし日本が失ったのは、実は経済上だけではなかった。
つまり精神においての「失われた10年」もあったのではないか。

経済と精神が結びついているのが言われて久しい。
実は「この急激な経済成長と、その後の緩やかな落下」は「心の解体」に
繋がり、それこそが「透明な存在」の正体だと思えてならない。

この企画では「論ずる」という形式ではなく、言わばインタラクティブに
この「透明な10年」を総括しようとする試みだ。

また雑誌、テレビなど、も含めての活動も予期されることのひとつであり
ご推薦願いたい。

神戸児童連続殺傷事件の犯人は14歳の少年であり、彼の言った「透明な存在」
という言葉は今を思えば、「現代の標準」となっている。
子供だけではなく、大人の世界もそうだ。
自殺サイトで40代の中年と10代の少年が出会い、一緒に自殺する現代。
彼らの悩みは一緒のように思える。

「失われた10年」で日本が本当に失ったもの──。

●荒木スミシ
1968年、兵庫生まれ。
87年、『ダチ』でフジテレビヤングシナリオ大賞佳作。
この時の一位が野島伸司氏であり、あまりの実力差を痛感。
97年、小説『シンプルライフ・シンドローム』を(荒木スミシ)名義で自費出版。
阪神間で週間ベストセラー。
小説と神戸児童連続殺傷事件との関連がマスコミで取り上げられる。
98年2月から映画版『シンプルライフ・シンドローム』を制作。
00年秋、幻冬舎より改筆版の小説『シンプルライフ・シンドローム』出版。
映画版も同時期に東京・大阪・神戸で公開。
01年5月よりSWITCH別冊『paperback』にて小説『地球の夜にむけて』連載開始。
『幻のパイとコーヒーはいかが?』『ベイビー・ポータブル・ロック』『つくろう人』『ポケットが虹でいっぱい』の4作を発表。
01年、幻冬舎文庫より小説『グッバイ・チョコレート・ヘヴン』、『チョコレート・ヘヴン・ミント』出版。
03年、メディアファクトリーより小説『ダンス・ダンス・ダンスRMX~タイプライト・レッスン~』出版
(05年、同書を韓国でも出版)。
雑誌「ダ・ヴィンチ」などで「これからブレイクする新人は誰か?」に取り上げられるなど、活躍が期待されていたが、
一型糖尿病という難病を患い、闘病生活中でもある。

e-mail : sumishi@msa.biglobe.ne.jp






Posted by Isao Sakata  at 04:17 │Comments(0)TrackBack(0)お知らせ

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